この記事はル・コルビュジェの『ラ・トゥーレット修道院』に宿泊する方法(予約編)の続きです。
ロンシャンの礼拝堂と並ぶ、ル・コルビュジエ後期の代表的作品『ラ・トゥーレット修道院』は、実際に宿泊することができます。私は2007年の夏に宿泊しました。情報が少なく予約にとても苦労したので、今後泊まる方のために思い出しつつ記録していきたいと思います。少しでもお役に立てば嬉しいです。
4.建物へのアクセス〜受付まで
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地図のとおり、とてもわかりやすい森の丘にあります。今回は車でいったのですが、線路も近くを通っており、比較的アクセスはしやすいのではないでしょうか。ラルブレール駅から徒歩で30分程度だそうです。看板が丁寧にあるので迷うことはありません。なお、修道院には土産物屋はありますが、売店のようなものはないので、駅と幹線道路が交わるあたりにあるスーパーによるといいと思います。
こういうスーパーがあります。けっこうでかいです。
買い物を終え、住宅街を抜け、坂を登ると周辺風景は一変。
ぐんぐんと進み・・・
さらに登ると、この建物の前に出てきます。中に入りたい気持ちは抑えて(あとでわかったのですが、この建物は修道院ではない)、さらに道なりに奥へ(写真で言うと右方向へ)進むと、レセプション兼お土産屋さんへ。
レセプション内部です。予約した旨を告げると手続きをしてくれます。
5.1日2回の修道院ツアーへ参加
受付していると「1日2回、朝9時と午後2時のツアーがあるんだけど参加する?」と聞かれました。無料ということと、ちょうど2時前だったので、荷物を預けてすぐ参加。ラッキーです。写真真中の女性が案内してくれました。受付から外へ出て、さらに丘の上に向かいます。すると・・・
見えました!はるばる日本からやってきた感慨が走馬灯のように駆け巡ります。ラトゥーレット修道院、それが目の前です!
けっこう遠い(笑)。ひたすら歩きます。
到着!
おもむろに解説が始まります。「コルビュジェはご存知ですよね。5原則って知ってますか?」とニコニコしながら、いきなりの問いかけ。えーっ!日本語ではわかるんだけど英語でなんて言うんだ・・。とりあえず「ぴ、ぴろてぃ(笑)」と逃げの解答。その後身振り手振りを交えつつどうにか答える。
中庭を望みながら解説。けっこうわかりやすい英語。
ざっくりした草木とコンクリの風合いがかっこよすぎます。じっくり眺めたいところですが、ツアーはつづき、ついに内部へ!
モデュロールマンきた!モノホン(本物)です!モデュロールとは、人が立って片手を挙げた時の足元から指先までの高さを黄金比で割り込んで行く長さの基準。ラトゥーレットはまさにモデュロールを活かして設計されています。感激です。
「この用具箱もモデュロールです」。わざわざ開けて見せてくれる。お得。
6.そして教会へ。さらに・・・
まさに光の廊下。どれだけの建築家が参考にしたかわかりませんが、オリジンを見た気がしました。
教会へ向かう大きな廊下。他のツアー参加者も足が早まります。写真はドイツからいらっしゃった親子。
興奮と暗さでボケてますが、これが教会内部。でかい。窓の枠の部分にはペイントが施されていて、4色の光が漏れています。ものすごく素敵です。
祭壇へ。その後もため息をつきながらぐるぐると内部を周りツアーは終了・・・かと思いきや。「裏側に行きましょうか」なにー?
教会内部の右手には巨大な丸いトップライトが照らす、不思議なスペースが。さらに階段を降りて奥へと進むと・・
なんと、地下にお墓が並んでいました。
このお墓についての解説がなされます。この教会の成り立ちなどが鮮やかに理解できるようになってきました。
これでツアーは終了。
とてもお得なので、ぜひツアーには参加してみてください。
次はいよいよ宿泊&食事です、が長くなってしまったので続きは次の記事で。
宿泊は恐怖体験の連続。そして翌日にはさらなるサプライズが起こります。